保存車めぐりの記録

ようこそいらっしゃいました。 保存・放置鉄道車両巡りがメインのブログです。

2019年の夏から秋にかけて、日韓関係の悪化に伴い両国間を運航する航空便の運賃が非常に安くなりました。
そのため、韓国へ行くにはまたとない機会と思い、何回か韓国を旅行しました。

韓国は今回がはじめての訪問だったため、手始めに各地の鉄道を乗車してみることを主な目的としましたが、同時に保存車両もいくつか巡ってみました。

今回はそれらを紹介します。

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第一回目の往路は飛行機ではなく、下関までは列車、そこから関釜連絡船で釜山へという昔ながらのルートを辿ってみました。

下関までは青春18きっぷを利用で2日がかりで移動し、さらに関釜フェリーを利用します。
フェリーの運賃は青春18きっぷを提示することで割引となり、4,500円でした。

下関を19:45に出航し、釜山には翌朝8:00着でおよそ12時間の船旅です。

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最安のクラスなので大広間でほかの乗客とともに雑魚寝です。

乗客は9割くらいが韓国人で、学生の団体が多く、荷物の大きな買い出し帰りと見えるオモニの姿もありました。

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翌朝、定刻に釜山に到着。

釜山のフェリーターミナルから釜山駅へは歩いてすぐで、さっそく列車に乗って北へと向かいます。

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釜山から京釜線に乗り、金泉へ、さらに慶北線に乗り換えます。

写真は乗車した栄州行で、各駅に停まるのですが、急行に相当するムグンファ号として運転されます。

韓国の鉄道は、都市圏以外は駅数が大幅に整理されるとともに普通列車に相当する種別も廃止となりました。そのため、各駅停車であっても現在は最下等種別となったムグンファ号として運転されています。

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各駅停車とはいえ「ムグンファ号」なので、客車はリクライニングシートが備わった14系座席車のような車両です。カフェカーも連結されていましたが、営業はしていませんでした。

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金泉から約1時間の店村で下車します。
この街の郊外に何両もの車両を利用した施設があるということなのですが…

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駅から少し歩いた市街地で通行人やバス運転手に尋ねて目的地付近に行くバスに目星をつけ、これと思われるバスの運転手に行先を確認して乗り込みました。

市街地を抜けると川沿いを走り始め、ほどなく運転手が「あれだよ」と窓外を指差して教えてくれると対岸に車両がみえました。

すかさず次の「불정 마을 앞」という停留所で下車し、近くの橋を渡って現地を目指します。

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目的の「払井駅ペンション列車」です。

聞慶線(現在営業休止中)の路線変更で廃止となった払井駅跡に開設された車両を利用した宿泊施設です。

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先頭は首都圏電鉄1号線で活躍していた1000系電車の先頭車化改造車です。

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一方、2両目からはすべて客車で、6両あります。1両を二部屋に分け、客室に改装されているようです。


この客車がどのような出自を持つか私には知識はありませんが、60年代から70年代あたりに製造された優等列車用でしょうか?

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最後尾まで来てみました。


夏なのにひと気はなく、車体の痛みも目立ちます。
どうやらしばらく営業していないようで、このまま閉業が続けばいずれ撤去されてしまうかもしれませんね。

場所:慶尚北道 聞慶市 払井洞418(경상북도 문경시 불정동 418)


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再び慶北線に乗って栄州駅で下車し、駅から15分ほどの「慶北専門大学」に来ました。
実習用として2両の電車が設置されています。

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ソウル首都圏電鉄1000系(抵抗車)の1171号と1771号です。

この大学には鉄道機関士(運転士)の養成学科が設けられており、運転資格の取得も可能とのことです。
日本では鉄道運転士は鉄道会社入社後に社内での養成を経て免許を取得することが一般的ですが、韓国では事情が異なるようです。

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架線や信号設備も設置されています。ただし線路の長さは車両設置分プラス10メートルほどしかなく、車両は動かないのではないかと思います。

慶北専門大学(경북전문대학)
慶尚北道栄州市休川洞(경북경상도 영주시 휴천동)

このあと大邱市への高速バスを利用し、この日は東大邱駅前のモーテルに宿泊しました。

(訪問:2019年8月)
〜続きます〜
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