保存車めぐりの記録

ようこそいらっしゃいました。 保存・放置鉄道車両巡りがメインのブログです。

603
鉄道博物館(철도박물관)

場所:京畿道義王市月岩洞374-1(경기도 의왕시 월암동 374-1)
アクセス:ソウル地下鉄1号線義王駅下車徒歩10分(ソウル中心部から義王駅までは1時間ほどかかります)

513
首都圏電鉄1001号車です。

ソウル近郊の電化に伴い導入された韓国初の通勤型電車で、1974年に日本車輌で製造されました。

首都圏電鉄と地下鉄1号線(開業当初より相互直通)の開業にあたり、国鉄職員を中心とした日本のプロジェクトチームによる技術協力や資材調達が実施され、この車両の設計も日本国鉄が担当しました。

地下鉄側でもほぼ同型の車両が導入され、こちらはソウル市交通公社の九老車両基地に保存されています。

517
同じく1000系の1115号車です。


1000系が日本で製造されたのはごく初期の車両のみで、ほどなく韓国国内での製造に切り替えられました。この車両も韓国製です。

日本の103系や301系と似た車両ですが、車体は一回り大型で(103系より幅は320mm広く、天井も高い)、電化方式が国鉄が交流、地下鉄が直流であったため、交直流車となっています。

1000系は後期の車両の一部が現役で運行されていますが、保存されている初期の車両とはスタイルが大きく異なります。

519
中間車の1315号です。

交直流電車らしく屋根上が賑やかです。交直切換関係の保護機器は日本の415系などより多重系で、通勤車のわりに重装備であると思います。

525
526
1315号車のみ車内を見学できました。やはり日本の通勤電車を思わせる雰囲気です。

554
9900系電車の9904号車です。

韓国初の優等用電車として1980年に10両2編成が造られました。

国鉄の看板列車として清涼里駅〜東海間で急行に相当する「ムグンファ号」で使用されましたが、陳腐化のため1999年に準急に相当する「トンイル号」へ格下げされました。

韓国の大字重工業の製造ですが、主要機器は日立製を使用しています。性能的には1000系と同一であるそうです。

494
9601形気動車です。1966年に日本の新潟鐵工所で製造されました。

この車両は館内を乗客を乗せて往復運転していると聞いていました。しかし現在すぐ前に別の車両が保存されており、恐らく静態保存化されたと思われます。

568
ムグンファ号用の9211系気動車です。

1984年から製造され、気動車の機動性を生かし、釜山と近郊都市とのフリークエントサービスに活躍しました。
一般営業車は2010年までに引退しましたが、この車両はVIP専用に改造され、2015年まで残りました。

563
こちらは高速列車KTX-EMU(이음)260形の実物大模型です。動力分散方式を採用し、最高時速260㎞/hにて走行します。
実車は2021年1月、中央線の清涼里〜新慶州間にて運行を開始しました。最高時速320㎞/hのタイプも次いで投入されます。

560
大統領専用車です。

向かって左が大統領用車両で、右が警護員用です。
大統領用編成は執務机やソファが備わった居室のほか、会議室やキッチンがあります。警護員用編成は一般の優等用客車と同じくリクライニングシートが並びます。
どちらも電気式気動車で、大統領用編成は1969年に日本車輌で、警護員用編成は1985年に大字重工業で製造されました。

(訪問:2019年8月)
~続きます~
このエントリーをはてなブックマークに追加

コメント

コメントフォーム
評価する
  • 1
  • 2
  • 3
  • 4
  • 5
  • リセット
  • 1
  • 2
  • 3
  • 4
  • 5
  • リセット