保存車めぐりの記録

ようこそいらっしゃいました。 保存・放置鉄道車両巡りがメインのブログです。

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1月に香港へ行ってきました。
1日まるまるフリーの日があったので、香港のおとなり広東省の省都広州市まで日帰りで往復してみました。
行きは広州への直通列車を利用し、帰りは中国の高速列車で途中の深セン市へ、徒歩で越境して香港側では普通の通勤電車を利用します。

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(OpenStreetMapを加工)

◆中国本土直通列車のターミナル「ホンハム駅」
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朝8時。ホンハム駅に来ました。

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ホンハム駅は香港の鉄道のターミナルで、中国本土直通列車の起点であり、東鉄線、西鉄線ふたつの通勤路線の起点でもあります。

場所は九龍半島南部の繁華街である尖沙咀からは約1km北東に離れています。乗り入れるふたつの通勤路線がどちらも九龍半島北部のベッドタウンへの路線であることもあって、市街地からのアクセスは少し悪い感じがします。香港島から行く場合はバスを利用するのがよさそうです。

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乗車券は構内にある直通列車専用の出札で購入します。広州東駅までは210香港ドル、日本円で3,000円弱でした。

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直通列車は1日12往復の運転で、うち9往復が中国側の車両、(ktt)の表記がある3往復は香港側の車両で運転されます。
ほとんどの列車が広州東駅までの運転ですが、Z804とZ803はさらに先の佛山駅まで運転されます。さらに、この時刻表には載っていませんが、北京と上海との直通列車がそれぞれ1日おきに1往復運転されています。

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直通列車とは別に中国本土の乗車券を扱う出札もあり、こちらは非常に混雑していました。

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中国本土と香港の越境は一国二制度のもと、普通の国境越えと同じくパスポートチェックがあります。

直通列車の乗客はホンハム駅で乗車前に越境審査を受けます。審査官の列に並んでいたら職員から「日本人はこっち」と言われ、自動化ゲートへ。自動改札のようなゲートにパスポートのICチップのページを当てると、顔写真が自動的に撮影され、それだけで出境審査は完了しました。

審査が終わると直通列車の乗客は専用の待合室で待機します。待合室にはカフェのほか免税店もあって、駅というより空港のような雰囲気です。

◆快適な中国側の客車
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出発時間の10分ほど前にゲートが開き、ホームに入りました。
乗車する9:24発の列車は中国側の客車で、いかにも共産圏という感じの深緑色の車体です。

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機関車はやはり中国の韶山8型。1994年から245両が製造され、中国各地で使用されています。

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客車は2000年代に入ってから製造された25Tという形式だそうで、九広直通車の編成は普通車にあたる硬座車はなく、グリーン車に相当する軟座車のみの編成です。座席は広く、コンセント(中国本土式)もあるなど快適で、トイレも清潔でした。

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定刻に出発。香港内では頻繁に通勤電車が走る東鉄線と同じ線路を使うため、ゆっくりと進んでいきます。

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編成の真ん中あたりに食堂車が連結されていたので来てみました。
客はあまりおらず、それよりも客室乗務員のお姉さんたちが何人か食事をしていました。

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朝食に麺を頂きました。潮州風のあっさり味でなかなか美味しかったです。箸入れの車両に注目。

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香港側の最後となる「羅湖駅」の側線で一旦停止して、ふたたび動き出すと小さな川をゆっくり越え、本土側の深セン市に入ります。

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深セン市は中国屈指の大都市で、深セン駅も中国各地からの列車が発着するターミナル駅ですが、この九広直通列車は停車せず素通りします。

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深センからは広深線に入ります。線路は複々線となり、ノロノロ運転だった香港領内とは一変して速度が上がり、時速120キロで快調に飛ばします。揺れは少なく非常に快適です。

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途中唯一の停車駅「常平」の駅前。高層ビルが建ち並びます。
香港側には昔ながらの古い住宅もあったりするのですが、中国本土に入ると新しい高層ビルや団地のような集合住宅ばかりが目に付きます。無機質で、人の血が通っていないような感じのする風景です。

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途中見かけた古めかしい機関車。

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ほぼ定刻の11:25ころ、広州東駅に到着。このあと中国本土側の入境審査を受けて駅を出ました。

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広州東駅は広州駅、高速列車用の広州南駅とともに広州市の鉄道ターミナルで、発車標には中国各地の行先が並びます。

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駅前は高層ビルが建ち並ぶ大都市らしい光景です。
せっかく来たなら少し観光くらいすべきでしょうが、駅の近くにはめぼしい見どころがなさそうだったので、駅前のイオンスーパーでお土産を買うだけにしました。

◆高速列車で深センへ
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帰りは深センまで広深線の高速列車を利用し、徒歩で越境して香港側では東鉄線の通勤電車を利用します。
広州東駅から深セン駅間には非常に多くの列車が運転されており、電車による高速列車の「動車組」だけでも15~20分間隔で発車していました。朝のラッシュ時にいたっては約10分の間隔です。

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広深間動車組は専用の券売機がありました。しかしこれは身分証か何かが要るようで使えなかったので、きっぷは窓口で買いました。

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深センまでは約80元。日本円で1,300円くらいです。

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車両はCRH6型というタイプでした。電車高速列車「動車組」の中でも中距離用に製造された車両で、最高速度は時速200キロ(車両によっては160キロ)に抑えられているそうです。

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車内は回転しない2人掛けクロスシートで、集団見合い型の配置となっています。新幹線並みの車体幅のわりに座席が少なくなっており、通路を広くとって立客に配慮していると思われます。

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乗降をスムーズにするため、デッキはなく、ドア横にはロングシートの補助いすが備わります。高速列車でありながら近郊電車のような内装です。利用者も身なりのしっかりしたよそ行きの人は少なく、買い物客など普段着の人が多い感じでした。

中国の高速列車には時速300キロ以上で走る本格的なものや、寝台車を備えた夜行便、さらには今回乗車した半分通勤列車のようなものまで、実に多様な種類があるようです。中国の広さを感じますね。

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さきほどと同じ広深線を進みます。こちらは途中の茶山の街の風景。どこまでも整然とした街並みです。

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昼食に広州東駅前のイオンで買っておいた炒麺の弁当をいただきます。醤油ベースでなかなかうまいです。

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深センまでの距離は約150km。約1時間20分の乗車で着きました。速い。

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外から見た深セン駅。香港と隣り合う経済特区として大いに発展した深セン市の玄関口らしく、実に立派な駅舎です。どことなく京都駅に似ているような気がします。

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駅舎の前には長距離列車利用者用のテントが設けられていました。春節の時期には帰省客でいっぱいになるのでしょうか。

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せっかくなので駅を出て街歩きしてみました。どこまでも続く高層ビルが圧巻です。本当に大都会。

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古くからの繁華街だという「老街」というところに来てみました。休日の渋谷や新宿のような賑わいです。

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このあたりは一部古い建物が残されてお店に改装されていました。雑貨屋や洋服屋、軽食を売る店など、ほんとうにたくさんの店があって歩いていて飽きません。
しかしこの人の量‥まっすぐ進むのも大変です。

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うまそうな匂いがするので来てみたら、魚介類の串焼きの店でした。

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ここでカキの焼いたのを頂きました。にんにくが効いていてあとひくウマさです。これはビールが欲しくなります。

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深セン駅前に戻ってきました。案内看板に従って香港へ向かいます。

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少し歩くと羅湖のイミグレーション・ビルがあります。このビル内で中国側の審査を受けてから境界の短い橋を渡り、続いて香港側の入境審査を受けました。

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香港側の審査所を越えるとほどなく東鉄線の羅湖駅です。ここからホンハム行の電車に乗車し、香港の中心へ戻ります。終点のホンハム駅までは約40分です。

今回中国の高速列車や、事実上の国際列車と言える直通列車に乗車できて、充実の1日でした。

現在今回乗車した広深線とは別に、新設の広州南駅から香港領内へ直通し、こちらも新設の西九龍駅までを結ぶ「広深港高速鉄道」の建設が進められており、開通も間近といわれています。今回利用した在来線経由の九広直通列車はいつまで残るのか、今後は予断を許しません。

香港は格安ツアーや航空便が豊富で、海外としてはもっとも気軽に行ける土地のひとつであると思います。
香港旅行と合わせて中国本土への小旅行、いかがでしょうか?
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