保存車めぐりの記録

ようこそいらっしゃいました。 保存・放置鉄道車両巡りがメインのブログです。

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場所:山形県東置賜郡高畠町高畠1568
交通:JR高畠駅からバスで「高畠町役場前」下車徒歩10分。
見学:外観のみ

山形交通高畠線の高畠駅跡に保存されている車両です。

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モハ1です。
昭和4年日本車輌製で、高畠線が電化されると同時に導入された車両です。当初は3扉車で下り方に荷物室があり、「デハニ」でしたが、1959年に西武所沢工場で更新修繕を受けた際に2扉になるとともに荷物室がなくなり、「モハ」となりました。路線廃止まで使用されました。

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車内に入ることはできませんが、ホームから観察することはできます。

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ワム201。かつて私鉄には多く見られた平凡な鋼製有蓋貨車ですが、このように手厚く保存されている例は多くありません。
1942年、西武所沢工場で製造されたとされているようです。

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ED1。
こちらも電化にあわせて導入された車両で、1929年川崎車輌製です。上毛電鉄大胡車庫で保存されている東急のデキ3021とほぼ同型機です。1965年に西武所沢工場で更新修繕を受けた際に、それまで路面電車に多く見られる直接制御式であったのを間接制御式に改め、形式もそれまでの「キ1」から「ED1」に変更されています。

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車両とともに残されている旧高畠駅舎。国登録有形文化財です。特産の高畠石を用いて1934年に建てられました。高畠線では他の駅の駅舎も高畠石で建築されたものが複数あり、高畠線を印象付ける存在のひとつであったそうです。
この高畠駅舎は鉄道線廃止後もバスの待合所として利用されたようですが、今では当所を通るバス路線も廃止となり、建物もとくに活用されていないようです。

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駅舎裏は公園となっています。ここにはかつて高畠駅の構内が広がっていました。
駅舎も車両も保存状態が良いのは有難いことですが、すでにバスさえ発着しなくなった駅前は広場こそあるものの、開いている商店や旅館もなく、ただ寒々としています。

■山形交通高畠線■
山形交通高畠線は、古くから山形県東置賜地方の要衝として栄えた高畠と奥羽本線糠野目駅(現高畠駅)間を結ぶことを主な目的とした路線で、1922年に開業。2年後の1924年には七ケ宿街道(国道113号線)沿いに高畠から10kmほどの二井宿まで延長されました。

当初はさらに東へ、県境を越えて宮城県の白石へ至ることを計画して、当局へ線路敷設の免許申請もされましたが、これについては急こう配やトンネルを多用する必要があることや、沿線の人口・産業が乏しいことから、一地方鉄道が運営するには困難であること。さらに、山形県と宮城県を結ぶ鉄道としては当時すでに仙山線の建設が決定していたことを理由に、申請は却下されています。

昭和4年には電化され、旅客輸送の他、高畠駅から専用線が延びていたジークライト化学礦業へのゼオライト鉱石(火山岩が凝固してできた鉱物で、加工後、防臭や除湿などの用途に使われる)の輸送をはじめとした貨物輸送にも活躍しました。

しかし、戦後には多聞に漏れず自動車時代の到来によって輸送量が減少し、まず1966年の水害で橋梁が破損したためにバス代行となっていた高畠~二井宿間が1968年に廃止、残る糠野目~高畠間も1974年には廃止となりました。

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