保存車めぐりの記録

ようこそいらっしゃいました。 保存・放置鉄道車両巡りがメインのブログです。

009
先の平成29年3月ダイヤ改正から、普通列車(快速を含む)だけを乗り継いで東京から九州の小倉まで当日のうちに行けるようになったと聞きました。

いざ時刻表で調べてみると確かに行ける!時間の短い乗り継ぎを繰り返す綱渡りのような行程ですが、確かに行けるのです。

時刻表を凝視したり行程をメモしたりしていると、だんだん「やってみたい」となってきたので、先日「青春18きっぷ」を使ってこれを実行してみました。今回はその時の旅行記になります。

※道中の食事事情については別に記事を書きました。よければ併せてご覧ください。

◆青春18きっぷについて
「青春18きっぷ」は全国のJR線の普通列車(快速を含む)を1日に限り何回でも利用できるフリー乗車券で、毎年春、夏、冬の特定期間だけ発売&利用できます。5回(日)分のセットのみが発売されており、値段は11,850円、1回あたり2,370円です。

大変オトクなきっぷですが、1枚のきっぷを5回分使いまわすので、回数券のように他人と分け合うことは出来ません。さらに発売された利用期間内にのみ有効なため、春に使い残した分を夏に使うといったこともできないなど、いろいろと制限があるきっぷです。※青春18きっぷの詳細(JR東海のHP)       
       
学生ならともかく、仕事をもつ大人が1カ月ほどの利用期間内に5日分を使い切るのはなかなか難しいと思いますが、その場合は金券屋やネットオークションを利用し、余った分を売る、逆に必要回数分を購入するという方法もあります。 ※参考
007
▲春の利用期間は3月1日から4月10日まで。この期間内に使い切るか売るかしないとただの紙くずになる。

◆行程
旅行日:平成29年4月5日(水)

田端4:41→品川5:06(京浜東北線 大船行)
品川5:10→小田原6:21(725M 普通小田原行)
小田原6:22→熱海6:45(723M 普通熱海行)
熱海6:49→浜松9:19(425M 普通浜松行)
浜松9:23→豊橋9:56(923M 普通豊橋行)
豊橋10:03→大垣11:31(2515F 快速大垣行 ※土休日は5317F 新快速大垣行)
大垣11:42→米原12:17(223F 普通米原行 ※土休日は3213F)
米原12:20→姫路14:47(3459M 新快速姫路行 ※土休日は3259M)
姫路15:03→相生15:22(975M 普通播州赤穂行)
相生15:25→岡山16:31(1323M 普通糸崎行)
岡山16:48→糸崎18:15(441M 普通三原行)
糸崎18:29→徳山21:57(373M 普通徳山行※土休日は広島で乗り換え)
徳山21:59→下関23:50(369M 普通下関行)
下関23:51→小倉0:04(5239M 普通小倉行)
▲所要時間は怒涛の19時間超え。飛行機ならアフリカや南米へ行けてしまう。 

ちなみに東京~小倉間は1107.7km(営業キロ)で、普通運賃は13,180円です。青春18きっぷを使うことで、ざっと6分の1の運賃で済むことになります。  

001
早朝4時40分。自宅の最寄駅である田端駅へ。 寝不足で目がショボショボします。   
    
002
▲1本目、田端4:41発の京浜東北線大船行
19時間に及ぶ旅の始まりです。この電車は赤羽発で、田端発では2本目になります。
車内は夜勤明けや朝帰り風の人がいくらか乗っていますが、空席はありました。

004
品川で東海道線に乗り換えです。ガラガラで昼の人ごみとは大違いです。   
    
005
▲2本目、品川5:10発の東海道線普通小田原行
この電車は品川始発で11番線から発車します。長い15両編成なので空いていました。

009
大船では観音様のご尊顔を見上げて、    
    
010
国府津付近から相模湾がチラと見えます。小田原に近づくころにはすっかり夜が明けました。

011
▲3本目、小田原6:22発普通熱海行
小田原では同じホームで乗り換えです。熱海行は短い5両編成でした。乗り換えが1分しかないのにうっかり15両の先頭車に乗ってしまっていたので、他の乗客と一緒にホームをダッシュ。

015
海のすぐ上にある根府川駅。朝の空気が清々しいですね。

BlogPaint
熱海に着く手前からドアに群がる人たち、恐らく同じ「18きっぷ」を使っているのでしょう。東海道線で西へ向かうには一番早い乗り継ぎなので、多くの「同志」が乗り合わせているようです。平日ですらこの状態ですから、土日はもっとすごいことになりそうです。

018
▲4本目、熱海6:49発普通浜松行
熱海では地下道を使って隣のホームへ、3番線から発車する浜松行に乗り換えです。6両編成でした。
熱海から先のJR東海管内の普通列車はトイレなしの車両(211系)とトイレあり(313系)が混在していますが、この列車はトイレありでした。(写真はトイレなしの211系ですが、後ろに313系が繋がっています)

019
熱海を出るとすぐに長い丹那トンネルへ。

025
沼津では4分停車したので、急いで改札の外のコンビニで朝飯を買ってきました。
すでに通勤時間帯で、三島や沼津からはかなりの乗車があって、買い物したせいで静岡までは立つことになりました。

022
吉原で見えた可愛らしい岳南電車。かなりの乗客が乗り換えていきました。

023
由比から興津の間は海沿いを行きます。東海道の難所「さった峠」の下をトンネルで通り、

026
富士川、安倍川、大井川、天竜川と大きな川をいくつか越えて、(これは大井川です)

030
9:19に浜松に到着。これで横に長い静岡県の大部分を消化しました。

031
▲5本目、浜松9:23発普通豊橋行
階段を下りて隣のホームへ。4番線からの豊橋行に乗車。211系だけの3両編成で、今回の行程ではこの列車だけトイレ無しでした。

032
舞阪を過ぎると右に浜名湖、左に今切れ越しに遠州灘が見えます。解放感ある区間です。

033
新居町を出発してすぐ、江戸時代の関所建物が現存するという「新居関所」が見えました。関所を外から眺めて通過なんかしたら江戸時代なら重罪、今はいい時代になったものですね。

038
▲6本目、豊橋10:03発快速大垣行
豊橋では階段を昇って隣のホームの6番線へ。
豊橋では時間が7分あるので、コンコースのコンビニでお茶やお菓子を仕入れておきました。

040
快速は座席を進行方向に向けられる「転換型」のシート。8両編成で空いています。

042
金山の手前で見える「大乗教」の珍妙な建物。個人的にはこれが見えると「名古屋に来たな」と思います。

043
金山から名鉄の赤い電車と並走すると、ほどなく名古屋駅前の巨大なセントラルタワーが見えてきました。久々の大都会です。

044
名古屋に到着。きしめん屋のダシの香りが食欲を刺激しますが、2分停車なので降りるわけにいきません。食べたいけど食べれない…        
        
053
▲7本目、大垣11:42発普通米原行
大垣では再び別のホームへ移動し、1番線からの米原行に乗り換えます。ここまでの快速と同じ車両(313系)の4両編成です。

057
大垣を出ると山あいに入り、旧中山道とぴったり寄り添いながら垂井、関ケ原、柏原と旧宿場町の各駅に停まっていきます。

056
関ケ原と柏原の間で見えた旧今須宿。この宿場は鉄道駅が置かれなかったせいか、昔の姿を良く残しているように見えます。旧街道見ながら「昔の人はずっと歩いていったんだよな」なんて考えれば普通列車19時間の旅なんてたいしたことない?

058
▲8本目、米原12:20発の新快速姫路行
米原の乗り換えは同じホームでした。ここからはJR西日本で、駅名票のデザインも変わります。この時点では品川からずっと一緒の人もチラホラ見かけました。

062
さきほどと同じ転換型シートの快適な車両。12両の長さで空いているのも有難いです。

061
米原を出てすぐの場所に保存されている新幹線の試験車両を見て、

063
石山の手前では瀬田川河口の橋から琵琶湖を眺め、

066
京都も大阪もすぐに発車するので降りれません。
神戸の三宮に着きましたが、ここも賑やかな駅前を眺めるだけ。昼飯がまだなので、そばめし、ぼっかけ、南京町の中華街…といったものが頭にチラつきます。 おなかすいた‥

067
明石海峡を見渡す区間を通り、

074
▲9本目、姫路15:03発普通播州赤穂行
14:47に姫路に到着。車両が快適とはいえ2時間以上の乗車は長かった…
次に乗るのは同じホームの向かいから15:03に発車する普通播州赤穂行きで、時間が16分あります。

070
姫路駅といえば中華めんを使った「えきそば」ですね。ちょうど乗り換えのホームに立ちそば屋があったので入ってみます。

068
「とんかつえきそば」を頼みました。とんかつは肉が薄くてハムカツみたいですが、関西風のダシと細い緬の組み合わせはにゅう麺のようで美味いですね。

076
姫路を出てすぐ、廃線となった姫路モノレールのレールが見えました。

078
モノレールの終点だった手柄山の遊園地。レトロな展望タワーが見えます。

079
▲10本目、相生15:25発普通糸崎行
相生では同じホームの向かいにすでに停まっている糸崎行にすぐ乗り換えです。東京を出てから初めて乗る国鉄時代の電車(115系)です。

081
車内はリニューアルされていて新快速とほとんど変わりませんが、元々普通のボックス席だったのを転換型シートに交換した関係で、席と窓の位置が合っていません。

088
上郡を出ると岡山県との県境へ、山あいをカーブを繰り返して進みます。

090
万富駅。民家のような可愛らしい駅舎が多くなってきました。

092
16:31岡山着。相生から乗ったのはさらに先の糸崎行なので、岡山で降りる必要はないのですが、岡山で次の始発電車に乗り換えても糸崎の乗り換えは同じ電車になるので、食料を調達するために途中下車です。

BlogPaint
時間は17分あるので買い物するだけなら余裕です。改札を出て駅ビルの「さんすて」にある「三好野」で弁当を買っておきました。

099
▲11本目、岡山16:48発普通三原行
岡山まで乗った糸崎行と同じ115系の4両です。 けっこうな乗車率で立客もかなりいました。   
    
103
ご利益ありそうなキラキラした駅名の金光。新宗教金光教の聖地だそうです。

106
18時頃の尾道付近。暮れゆく海に見惚れ、

BlogPaint
糸崎駅には18:15に到着。少し時間があるので駅前へ。堂々とした風情ある駅舎です。

113  
糸崎は駅前にセブンイレブンがありましたが、他は八百屋とか精肉店があるだけで食事が手に入りそうな店はありませんでした。国道をひっきりなしに車が走りますが、駅前は寂れた感じ。
※東京に帰ってから知りましたが、セブンイレブンのとなりに駅弁「浜吉」の工場があり、事前に電話予約をすれば弁当を売ってくれるそうです。

114
廃屋と壁に描かれたモナリザの謎…

109
▲12本目、糸崎18:29発の普通徳山行
駅に戻って次の電車に乗り込みます。この電車は糸崎に着いた時にすでに入線していました。
広島地区の新型車両(227系)の3両編成、ピカピカです。   
    
BlogPaint
3両と短めのせいか、そこそこの乗車率です。
糸崎を出たあたりで外は完全に暮れきりました。こうなるとスマホか文庫本を見るしかなくなります。

BlogPaint
広島からは通勤客でいっぱいに。3両じゃ少なくないか…
糸崎から徳山まで直通の平日と違って、土日の行程は広島で3分乗り換えになるので、広島からしばらくは座れないのを覚悟した方がよさそうです。

122
岩国まで来てようやく車内が空いたので、岡山で買っておいた弁当で夕飯を。岡山のご当地グルメ「えびめし」の弁当です。ソースが浸みたご飯がうまし。

123
▲13本目、徳山21:59発普通下関行
徳山21:57着。糸崎から3時間半もかかりました。景色が見えなくなるとひたすら耐えるだけの持久戦と化してきます。少しストレッチぐらいしたい気分ですが、2分接続で休む暇もありません。次は同じホーム向かいにすでに停車している下関行で、この電車には約2時間乗ります。

126
さすがに遅い時間のせいか、終始空いていました。
真っ暗な中をひた走ります。防府で工業地帯と駅前の歓楽街が見えた気がしますが、それ以外は本当に何も見えません。

125
糸崎のセブンイレブンで買っておいた酒で晩酌開始。酒が入ると真っ暗で単調な車窓も「夜汽車気分でこれはこれで良いかな」なんて思えてきます。

129
23:50下関着。ついに本州の西の端まで辿り着きました。

128
▲ラストとなる14本目、下関23:51発普通小倉行
ついに最後の電車です。この電車に乗ればもうほとんど心配は無いわけで、途中何もトラブルが無く来れたことに安心します。

131
関門トンネルに入り、

132
九州に上陸。あとひと駅です。
ちなみに小倉到着は0:04なので正確には翌日ですが、18きっぷは「日付を跨いで最初に停車する駅まで有効」となっており、この電車は1駅前の門司が23:58発なので、小倉で降りることができます。

135       
こくら!!

137  
やっと小倉に到着です。長かった…

小倉には飛行機や新幹線で来たことがあるので見覚えのある街ですが、えらい時間をかけたせいか、ずっと遠い別の場所に来たような感じがします。19時間電車に乗りっぱなしは辛かったですが、達成感はかなりのものです。時にはこのような「遠くへ来たぞ!」と実感できる旅も悪くないと思いました。

今はLCCや高速バスで安く遠くへ行ける時代ですが、さすがに2,000円ちょっとで1,000km以上を移動できる手段と言うのはそうそう無く、大変なぶんそれなりのお得感もあると思います。旅行好きで時間がある方、いかがでしょうか?
このエントリーをはてなブックマークに追加

コメント

コメントフォーム
評価する
  • 1
  • 2
  • 3
  • 4
  • 5
  • リセット
  • 1
  • 2
  • 3
  • 4
  • 5
  • リセット