
場所:滋賀県彦根市古沢町40
行き方:彦根駅東口すぐ
見学:主に月1回土曜日に公開。詳細は近江鉄道HPで。
※平成29年12月追記:機関車については順次解体予定。ただし要望があれば無償で譲渡(輸送費は負担)するとのことです。(産経の記事)
近江鉄道彦根駅に隣接する車両基地の一部は「近江鉄道ミュージアム」となっており、保存されている車両と資料館が月1回程度一般公開されています。
訪問したのは公開日ではない日曜日でした。恐らく外から見るだけかなと思っていましたが、資料館やグッズショップが営業しており、店の方が「車両も見てよい」と言ってくれました。

左はED31-3。飯田線の前身のひとつ伊那電気鉄道から国鉄籍を経て入線した車両で、同形式は近江入りした5両すべてが彦根の構内に姿を残しています。後ろにももう1両いますね。
真ん中は、阪和線の前身阪和電気鉄道が天王寺構内で入換えに使用していた「ロコ1100形」の1101号です。運転操作から実際に動作するまでのタイムラグを抑えるため、架線電圧1500V対応ながら直接制御式の主幹制御器(マスコン)を備えるのが特徴です。
右はED14-2。大正15年に東海道線電化用として米国ゼネラル・エレクトリック社から輸入された機関車です。

ED13-3。貴重な舶来電機が複数残されているあたり、親会社西武の横瀬基地と印象が被ります。

ED14-4。この車両は国鉄時代の茶色塗装に復元されています。もう1両の1号車は上記の1101号の後ろにおります。

220形の224号。220形は引退後も全車が解体されず姿を残しますが、保存車なのかは微妙です。
彦根駅では以前は旧型電車や一時使われていたレールバスがかなりの数留置されていましたが、後にほとんどが解体されています。この形式もいずれスペースが不足すれば解体される車両も出てくるのではないかと思います。

古風な機器が並ぶ床下、反対側には旧国で広く使われたCS5形主制御器、主電動機はMT15。電車の生き字引きみたいな車両です。それでいてブレーキは電気指令式なんですよね…。

223号。展示というよりただ留置されている感じで。この施設は展示車両と単なる留置車両との区別がはっきりしません。

222号。

お~いお茶ラッピングの225号。

西武から譲受した301系も間近で見れます。8両編成で先頭がクハの301系は近江鉄道で使うのは厳しいので、部品取り用と思われます。

車庫の奥に101系のクモハもいました。クモハ291号です。パンタが撤去されてますし、やはり部品取り用でしょうか。

一旦ミュージアムを出て跨線橋から見てみます。ちょうど「赤電」になった820系が出庫するところでした。
ED31と220形が2両ずついるのが見えます。手前の220形は226号で、除雪車としても使われるためスノープロウが付きます。

資料館も見せて頂きました。古い近江鉄道の鳥瞰図や各種部品を見ることができます。

マスコンの内部が見れたり。

ちょっと雑な造りですが、彦根駅のジオラマもあります。

どうしてこうなった?

こちらは昭和44年に彦根工場で製造された500形のモハ501号で、500形では唯一残る車両です。前面の飾り帯やステンレスドアに西武の影響を感じます。
現在近江鉄道グループの保育園「ほほえみ園」の遊び場として使われています。

ギロッ

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